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小さな世界の奥深さに魅せられてしまった飼い主の備忘録。
10年振りに蟻飼育を再開しました。
少し遅れましたが、ブログの方も再開してみようと思います。

昔の記事でこんなことを書きました。
 ↓
”””
また来年、あるいはその先の将来に飼い主である私が 『そーいえばあん時どうだったっけ?』 とアリを飼っててぶつかるであろう疑問(健忘?)に対する覚書、備忘録として書いています。
”””

まさか10年後、本当に備忘録としてこのブログが役に立つ日が来るとは夢にも思いませんでした。
自分の記事で勉強のし直しです。

やはり記録に残すって大切ですね。
またそれを公開、共有することで後に誰かの役に立つことがあるという事もわかりました。

私のブログは蟻の観察日記です。
これからまた少しずつではありますが書き綴っていこうと思います。




集団腹曲げ行動、久々に見ました。

過去にはクロオオアリでも観察してましたが、クサオオアリでは初めて。

これって何のためにやってるんだろう?
腹曲げが終わるとちらほら仲間の体を舐めたりグルーミングを始める子がいるから、何となくだけど「匂いつけ」じゃないかなと思ってます。

仲間同士、お互いの匂いが薄れたりバラついてきたりすると行う行動、なのかな?


腹曲げ行動、もしかしたらオオアリ属特有の行動なのかも知れない。
少なくとも私はフタフシ系のアリではまだ見たことがない。
だからコロニー認識がゆるいのか?


アリってたまによくわからないことをしますよね。


見てない時にもなんかしてるかも・・・なんて思いだしたらキリがないんですが。汗


好奇心がくすぐられます。






初めての肉餌、トリニドショウジョウバエを与えました。

ものすごい勢いでがっついてます。

女王が・・・

種だけじゃ栄養足りませんか?笑

産卵する分、何よりタンパク質を欲してるんでしょうね。

わかりました。
時々は肉も与えるようにしますから、どんどん産んでくださいね。^^



実は昨年、庭で捕まえたツマグロオオヨコバイの幼虫を与えてからコロニーがおかしくなったことを経験しました。
初めは女王が、その後ワーカーも次々と亡くなり、晩秋には壊滅してしまいました。

なので今年はクロナガに天然物、特に植物を食べる虫は与えないことにしました。

原因ですが・・・

おそらくですが植物が作り出す毒素がよろしくないのではと考えています。


<追記>
後日、Twitterのフォロワーさんから、

「植物は根で合成したアルカロイドを導管で体の各部に輸送する」
「オオヨコバイ亜科、セミ科、アワフキムシ上科の3群は導管液食者」

と教えて頂きました。

また、ヒメヨコバイ亜科も植物の細胞そのものを体外消化して吸っているので同じようにリスクがあるとのこと。

私だけでは知り得なかった貴重な知見をご教授下さり、本当にありがとうございました。

もしかしたら、クロナガアリのように食性が特化した種は特にこういったものには弱いのかも知れません。


実際のところは検証してないのでわかりませんが、
少なくとも私はこれら3群はクロナガアリのタブーとして与えないようにします。


意外だったのはセミ・・・
他の多くのアリ達にとってはご馳走なんですが、やはりクロナガは他のアリとは違うようです。




最後のワーカーが羽化してからしばらくして・・・ついに卵塊すら無くなってしまいました。
もうこのコロニーに卵、幼虫、蛹の姿はありません。

6/15から1ヶ月間、コロニーの様子を毎日Twitterのリプに繋げて追っていったものは『こちら』から。


でもこの状態が調子を崩しているかというとそうでもなくて、エサ食いはとても良くてワーカーのお腹はパンパン、もちろんメジャーもボンレス、観察する限りとにかく元気で活性があります。

個人的にはメジャーの腹部の脹れ具合がコロニーの調子のバロメーターだと思ってます。
生まれたメジャーワーカー(兵アリ)は18個体、全て健在。
マイナーもほぼ落ちてない。

ただ一点、女王のお腹だけが小さく縮小、産卵が停止してます。




見ての通り女王は元気です。


そう、この状態・・・越冬体制なんじゃないかと思ってます。


まさか冬眠させなかったツケが今に来たか?


フタフシ系は概年リズムは刻まないと思ってたけど、違ってたのかも・・・

これはちょっと考えをあらためた方がいいですかね。


とはいえ・・・
仮に越冬体制だとしても、これといって飼い主がやれる事は何一つありません。

いつも通りの世話を変わらず続けるだけです。



ひとつだけ心配なことがあります。

女王の突然死


経験上、越冬体制に入った女王は暑さにめっぽう弱くなる(かも?私見)。


ましてアズオズは北からきた北方系のアリ、寒さには強いが暑さにはとても弱いかも・・・

心配です。


冬、気温が15℃を下回っても幼虫を育ててた(活動してた)のは、そういったルーツにも関係してるのかなと想像してます。
北海道では優勢種だとも聞きますし・・・

なので先月末からはエアコンをきかせて昼間は30℃を超えないように管理。


ちなみに、住まい環境はアズオズの好みを聞きながらしっかりと最適化してきたので心配はしてません。
もし検討が不十分でそっちまで疑い出したらもうキリがない。
何がダメなのかさっぱりわからず間違いなく迷走します・・・

初めて飼うアリ、まして飼育事例が少ないアリなら尚のこと。
こういう状況になったとき、手間でもちゃんとやっといてホントよかったなぁとつくづく思います。



実は心のどこかで、これはただの夏眠で秋になったらまたちゃっかり産卵始めるんじゃないか、と淡い期待もしてますが・・・

はたして・・・


何はともあれ、今日もいつも通りのお世話を粛々と!



とりあえず今年の冬はアズオズも含め、アリたちをちゃんと冬眠させようと思ってます。
まずはしっかりと寒さにあてて、それで来年の今頃どうなってるかあらためて確かめてみたいと思います。

それにはまずちゃんとお世話してコロニーを維持していかなければ!



【飼い主である自分への戒め】

冬眠するアリはちゃんと冬眠させること。





せっせと種を運ぶ姿がずっと見てられる。

ワーカー誕生後の初めての給餌、昨年集めた種をちょびっとだけ。




運ぶ好みは、

カゼクサ>メヒシバ>タンポポ

でも運び込んだ種を食べる順番は逆でした。
おもしろいね。


ちなみに、初めての餌やりですが何匹かのワーカーが巣内をウロウロするようになった時がタイミングかなと思ってます。

自然下だと秋になるまで種集めは行わないようなので給餌はまだまだ先でもいいとは思うんですが、飼い主としてはですね・・・(^^;;


このウロウロしてる子たちはおそらく外勤役、実際に観察してみると種運びをしてたのはこの子たちでした。

外勤役が運んできた種は巣内に無造作にポイっとおかれます。
それを内勤役の子が拾って、集めて、鞘を取って、磨いて、そして齧る。


小さいコロニーながらももう分業ができてました。


飼育113日 W22 自作石膏巣

  



「求めよさらば与えられん」


私がいつもアリ探しのときに呟いてる口癖です・・・

心を落ち着かせるおまじない、願掛けでもあります。(^^;;


ついにイソアシナガアリの新女王を確保です!


一昨日の18時頃、いつものように営巣地の擁壁の壁を見回ってたところ ”単独で” 歩いてました。


今度のは間違いなく ”新女王” ですね。


最近、結婚飛行後の新女王は降り立ってからもすぐには営巣地探しをせず、しばらくの間どこかに隠れているものがいる、なんて話を聞きました。

イソアシはアシナガと同じくおそらく夜間もしくは早朝に飛んでると思ってますが、それを見込んでの朝んぽでしたが、どうにも見つけられない。

もしかしたら・・・そう言うことだったのかも知れません。



せっかくなので、先日採取したアシナガアリと比較してみました。(但し、私見です)


<左:イソアシナガアリ> <右:アシナガアリ>
 


<W付きがイソアシナガアリ> <単独がアシナガアリ>



①イソアシナガアリは全体的な印象は細身でやや小型
 →胸部の幅が狭い
 →胸部と頭部に艶がある

②色味が違う(ぱっと見での全体的な印象)
 → イソアシは黒くて艶々
 →アシナガは赤みがかった褐色

カメラ(iPhone)の露出を少し上げると色合いの違いがよりはっきりします。

 →アシナガアリの方がより赤みが強く色鮮やか、特に胸部と足にその違いがはっきり現れてます。

そう、イソアシナガアリ女王の胸は赤くはなかった。



できれば翅付き雌や雄アリも見てみたかったんですが、まあそれは来年以降のお楽しみということで。^^




幸いイソアシナガアリの住まいの好みは昨日判明したところ。

今回捕まえた新女王も、ねこのさかなさんの "あり箱_ver1.0に石膏を敷いた飼育巣” で管理します。





(追伸)
翌日には産卵。ひと安心です。





ハヤシケアリとトビイロケアリの新女王を並べてみました。
 
 


比べて見ると色合いが全く違いますね。

綺麗な茶色、艶のある茶褐色と言ったらいいでしょうか。

外で見るとこの褐色がより際立ちます。
 



こうして見てみるとトビケとは色合いが全然違いますね。



ところで、、、


鳶色ってどんな色なんだろう?


気になったんで調べてみました。

すると、赤暗い茶褐色、トンビの羽の色、とありました。


ということは・・・


鳶色をしているのはハヤシケアリですね・・・(^^;;





鳶色を知っている人にとってはかなり紛らわしいことに・・・



じゃあ、トビイロケアリの色合いはなんて表現したらいいんだろう?


金属を感じさせるような艶消しの暗褐色・・・

やはり、『黒鳶色(くろとびいろ)』がしっくりきます!


”クロトビ” と ”ケアリ” で「クロトビケアリ」


鳶色との関連性も見えるのでなかなかにいい感じです。笑




ついでにアメイロも見てみました。

琥珀色とともに透明感のある濃い橙色を表す色

これはまさにそのものズバリを言い得てました!(凄い!)


引用元はこちら→「伝統色のいろは」https://irocore.com




鳶のように自然にちなんだもので表現する色を日本の伝統色と言うそうです。

昔の人は身近なものに例えて万人がその色をイメージしやすいようにしてたとか・・・



色を冠した和名は多くありますが、果たしてそれがどんな色なのか?

あらためて調べてみたら思わぬ発見や驚きがあるやもです。



住まいの好みがわからないので聞いてみました。

擁壁の水抜きパイプの奥ってどんな環境なんだろう・・・

飼育巣は、ねこのさかなさんの、あり箱_ver2.1_DIY向け 、石膏を敷いたものです。


左は給水(湿潤)、右は無加水(乾燥)
 



結果はご覧の通り、"湿った環境がお好み" とのことでした。

水抜きパイプの奥もきっと湿ってるんでしょうね。



ところで・・・

乾燥してる方の石膏巣、みんなで齧ってます?
 




水を求めて? はたまた新天地を求めて??

いや、ちょっとそれはご遠慮頂きたく・・・・


こちらにも給水したら石膏齧りはおさまり、ほどなく住まいとして認めてくれるようになりました。




産卵シーンを観察することが出来ました。

産む直前、女王が腹曲げをし始めました。そして、咥えてが卵塊をポロッと・・・

これはもしや・・・





iPhone構えて様子を見てたら、ビンゴです!






卵は1分ほどでポロっと。フタフシ系の例にもれず安産でした。

産卵した卵は女王自身がひとまとめにしてまた咥えてました。



イソアシナガアリ、卵塊は床に置かず女王が咥えていることがとても多いです。
見るといつも咥えてます。

ただ最近はワーカーが咥えてることの方が多い気もします。


女王としての自覚が芽生えたら(分業が進んだら)、女王が卵塊を抱えることは無くなるのかな?








5/16飛行のクロオオアリ、飛行から数えて49日目で初子が羽化しました。
 






初ワーカーが生まれる頃には次の世代=2期生の産卵も始まり、まずは順調な立ち上がりです。

今回も昔の例にならって石膏巣で立ち上げました。
石膏巣は自作、10年前の作り置きです。汗

ブランクもあるし、ここは実績重視でいきました。^^;



飼育メモ
====

2023/05/16採取  晴 24℃  風有り   ※見つかったのはこの1個体のみ。
 ↓ゼリーと給水 →飲んだかは不明
 ↓自作石膏巣、アルミ箔で遮光して棚上管理
  



≪経過≫
2023/05/21 産卵確認 卵3 ↓ゼリー◎
2023/05/22 卵5 ↓スイプロ◎ 完食
2023/05/26 卵9 ↓ゼリー◎
2023/05/27 卵10 ↓メイプル◎完食
2023/06/01 卵16
2023/06/02 卵17 ↓ゼリー
2023/06/05 卵20 ↓石膏に給水 41.28g→43.08g
2023/06/09 ★孵化1確認 ↓スイプロ◎完食
  

2023/06/12 幼虫5
2023/06/15 幼虫7 ★幼虫1繭張り
 ↓ねこのさかなさんのフィードキャップ(試供品)に変更して通気性を確保。
  



2023/06/18 繭3 ↓石膏41.23g→給水42.80g ↓フィードキャップに水を溜めて飲水確保★
2023/06/21 繭5 ↓スイプロ◎完食
2023/06/22 繭6 ↓フィードキャップへ給水
2023/06/25 ↓ゼリー◎
2023/06/26 繭9 ↓フィードキャップへ給水
2023/06/27 繭10
2023/06/30 繭12 ↓ゼリー○
2023/07/01 ↓フィードキャップへ給水
2023/07/02 ★2期生の産卵開始 卵4 ↓スイプロ○
2023/07/03 ★W1羽化 産卵確認から43日後

2023/07/05 W3 ↓スイプロ◎
2023/07/06 W4 ↓トリニドショウジョウバエ3◎ ←初めての肉餌
2023/07/07 ↓石膏40.44g→給水41.44g
2023/07/08 ↓スイプロ◎
2023/07/09 W5 卵10ほど ↓トリニドショウジョウバエ3◎ ↓バッタ小◎
2023/07/10 W6 ↓ゼリー◎




ちょっと餌やりのし過ぎですね。心配性な飼い主の悪い癖です。汗

そんなに頻繁にあげなくてもきっと大丈夫です。(2週間に一度程度とか)


他のアリへの給餌に合わせて、ついつい・・・

いつもあげると食べてくれるので、しかも完食までしてくれちゃうもんだから、ついつい・・・(^^;;